
10月の最終週。寒くなり始めた関東を離れ、沖縄へ。
ここ数年は山党で、すっかりご無沙汰していた海。
でも、私が目指したのは、実は海ではなく西表の山だったりして。
西表の北東部を流れるユチン川にある三段の滝、「ユチン(ユツン)の滝」。
私の大好きな沢沿いのルートであり、さらに往復で3時間半程度で行けて、
滝上からの眺めがよいと来たらもう行くしかない。
しかし、今回西表でのトレッキングを計画するにあたり
困ったのは、ほとんどルートの情報がなかったこと。
ネットで調べたり、本屋でガイドブックを漁ったりしたけど
ガイド付きのツアーで行く人がほとんどらしく、
きちんとコースタイムとルートがわかるものは皆無に等しかった。
ヤマレコの投稿や個人ブログでちまちま情報を集めてたけど、これではかなり不安。
で、結果たどり着いたのが山と渓谷社から出ているガイドブック「沖縄県の山」。
ヤマケイさすがだわ、やっぱいい仕事してるわー。
これがなかったら、ガイドさんに8000円払うしかなかったですもん。

と余談はさておき。
いよいよトレッキング、1時間に1本程度走っている
路線バスを利用して、登山口のゆちんばしを目指す。
西表の路線バスは、島の西側の白浜港から島の中心部である
上原港を通り、南東の大原港まで続く県道をひた走る。
バス停はいくつかあるが、基本的に県道沿いに立ってバスを待ち、
近づいてきたら手を振れば止まってくれるシステム。
離島や地方ののんびりした街でたまにあるこの感じ、たまらない。
私たちは船浦中学校の前でピックアップしてもらい、
約30分弱でゆちんばしへ。
平日ということもあり、バスの乗客は私たちだけ。
こんなんで採算とれるのだろうかと心配になるけど、まぁ、余計なお世話か。
橋を渡りきったあたりの、ガードレールの切れ目が登山口。

山登りは初めてという友人と、亜熱帯感満載の鬱蒼とした山道へ。
登山道はきちんと整備されていて、
林野庁のピンクのリボンが所々に結んであるのですごくわかりやすい。
特に、分岐点にはかならずピンクの目印があるので、迷うことはなかった。
南国風味満載の植物たちを眺めながら、川のせせらぎを聞きながら歩く。
ジャングルらしく、多少むわっとしてはいるものの、
10月末ということもあって、思ったほど暑くなく、
長袖+短パン+タイツで丁度良いくらい。
しかし、蚊だかブヨだか、虫の多さはハンパない。
やっぱり長袖で来て正解だった。
ただ、いると予想してたヒルは全くおらず、結局一匹も出会わなかった。
あーよかった…。


目的の滝までは、高低差300m程度なので、傾斜はかなり緩やか。
浅瀬を何度か渡り返し、40分程度歩くと大きな沢の徒渉点へ。
苔に覆われた巨大な岩で、川のなかのヤドカリや(なんでいるの?)
魚を見ながらちょっと休憩。


ちなみに今回の装備は、宿で借りた沢登り用のフェルトシューズ。
徒渉は深いところでも水深10cm程度だが、確実に水の中を歩くので、
トレッキングシューズだと重くなるしキツい。
おかげで岩もナメも滑らず無傷で帰ってこれた。
15分程度ゆるゆる登っていくと、最初のナメ状の河原へ。
ざらざらとした滑らかな(?)ナメには、
ところどころに直径数十センチの穴が空いていて水が溜まっている。
不思議な風景に心は躍りっぱなし。
ジャングルトレッキング、楽しいゼ。


その後、再び森の中を歩き、さらにナメに戻り、また森へ。
しばらく登ると、突如開けて目の前にユチンの滝が。
2時間程度だが、やはりジャングルのなかを歩いてきたので
それなりに汗びっしょり。
3段の滝は、それほど水量は多くないので滝のすぐ下まで近づくことができる。
マイナスイオン全開の心地よい水しぶきを浴びながら少し休憩。

ここから滝上へ。
再び森の中に戻る。
今日最も急な斜面で、道も細い。
ところどころロープが結んであるので、つかまりながら10分程度登っていく。
そして沢に当たったところを少し下るとそこはもう滝の上。
滝上は大きな岩があり、数名すわれる程度には開けてて、風が通り、気分は爽快。
見下ろすとこれまで歩いてきた森と、その向こうには青い海まで見渡せる。
関東ではなかなかお目にかかれない。ずっと眺めていたい最高の景色。

ゆっくりしたいところだが、帰りのバス(終バス)に間に合わなくなりそうなので、
せっかく持ってきた沖縄そばのカップラは我慢して、
ソイジョイで小腹を満たして下山。
■路線バス時刻表
http://www.iriomote.com/v3/bus/bus.html
■コースタイム
11:45 ゆちんばし(登山口)
12:20 沢
12:40 ナメ
12:20 滝下
12:30 滝上
12:45 下山開始
15:10 ゆちんばし